真っ赤に染まった「家族の姿」 写真家・森栄喜が問いかけるもの

真っ赤に染まった「家族の姿」 写真家・森栄喜が問いかけるもの

Family Regained』。直訳するなら「回復された家族」だろうか。

あなたはこの写真集のタイトルに、あなたは何を感じるだろう。

同性の恋人や友人たちとの親密な関係を記録した写真集『intimacy』(2013)で第39回木村伊兵衛写真賞を受賞した写真家・森栄喜さんの新作は、タイトルの通り「家族」がテーマだ。

Eiki Mori

森さんは、友人やカップル、夫婦など40組の家族に自らも加わり、セルフタイマーで記録した写真集『Family Regained』で何を表現したかったのか。

ハフポスト日本版は「家族のかたち」を特集している。「僕は家族に属していないし、自分の家族をまだ作れていない」と語る森さんが描いた「家族」について聞いた。

新刊『Family Regained』を手に持つ写真家・森栄喜さん

出会って、恋して。その先にはどんな世界がある?

――「家族」をテーマにしようとした意図は?

前作(『intimacy』)は当時の恋人との暮らし、日常を切り取って、2人の関係性やつながりが繊細に変化していく過程を記録した写真集だったんですけど。

――メインの被写体として登場している方ですね。

そうです。撮影していたのは6、7年前なんですが、当時、彼がベルギーのアントワープに留学してたんです。

ベルギーはオランダに次いでヨーロッパで2番目に同性結婚の合法化を実現した国ですし、ちょうどその時期の首相、エリオ・ディルポ氏が(ゲイと)カミングアウトしていたり。

夏休みや冬休みになると僕もそこに滞在したんですけど、なんかちょっと日本では思い付かないような環境だった。

誰の目も気にせずに手をつないで街を歩けたし、僕と同じくらいの年齢の男の子が2人で歩いていたりレストランなどでも、当然のように恋人同士として認識されるんですよ。

でも日本で暮らしていると、そういう対応ってほぼ皆無じゃないですか。当事者自身が無意識になるべく目立たないようにしているっていうことも働いているせいもあるとは思いますが。

そういう国、街があることは知識としては知っていたんですけど、実際に滞在して身体的、感情的にも実感できたんですよね。

――実感できたことで、どんな変化がありましたか。

すごく温かい気持ちになったんですよ。社会やまわりの人々に受け入れられている、承認されている安心感・幸福感というか。なおかつ、前作では伝えきれなかったこと、前作から続いている世界についても撮ってみたいなと強く思うようになったんです。

人と人が出会って、一緒に暮らすようになって、その先にはどういう世界が広がっているのかな、って。そのことを考えながら制作したのが『Family Regained』です。

Eiki Mori

演じつつ、撮る。違和感のある家族写真の意図

――特定の家族やご自身の家族を撮るのではなく、さまざまな家族の生活空間に森さんが入っていき、一緒に写真に写るスタイルですね。

本来、僕はその家族に属していないし、自分の家族もまだ作れていない。だから身近な友人やカップル、家族のそれぞれの舞台に、ほんのひと時、一緒に上がらせてもらった、というような感覚です。

――撮影はすべてセルフタイマーですか?

そうです。演じつつ、撮るというか。配置があって、演じ手がいて、台詞があって、衣装もあって。いろんな家族のところに……客演のような感じで飛び込んでいくような。

でも僕に優れた演技力はないので(笑)、皆さんにも協力していただいて、ぎこちないながらも一体となり、家族というひとつの劇を一緒に演じたという感じです。

Eiki Mori

僕にとっては、すぐ先の、未来の家族たち、のような光景なんです。だけど、たぶん今の日本で捉えられる光景としては、やっぱりちょっとまだ異質で違和感がある景色だと思うんですね。

そこはわかって撮っているし、あえて自然に見せるというよりは、「今はまだちょっと見慣れてないですよね、でも……」という挑戦でもある。

この馴染みのない光景が、(社会から)排除されてしまうかもしれないし、見て見ないふりをされてしまうかもしれない、ということも理解しつつ、「でも包み隠さず出そう」という気持ちで撮りました。

「赤」という色で真正面から問いかける

――「赤」のフィルターで世界を覆った意図は?

赤ってやっぱり強烈な色じゃないですか。ちょっとtoo muchというか、緊張感や圧迫感もある。危険を表す色でもある。そこを思い切って前面に出して、慣れてもらうというか。

――この写真集を見た人に、赤い世界に慣れてもらう?

そうですね。少し強すぎるかもしれませんが、僕の熱度というか意思が伝わったらいいなと思って。

セクシャルマイノリティへの差別や、性差の格差はなくなってきていると少しは感じますが、そこは実は巧妙に、または無意識に包み隠されてるだけで、夫婦別姓にしたって、実際は何も進んでいない。

無関心であることも、結局は何も訴えていないことと一緒だから。そこに「赤」という色とともに、真正面から問いかけて訴えかけていこうと思って。

「赤」の色をどう捉えるかも、国によって全然違うみたいで、「地獄」のイメージの国もあるらしいし、中国だったらきっとまず国家や共産主義を象徴する色と捉えられるかもしれない。国によって捉え方が違う。そういうのも面白いなと思いました。

Eiki Mori

日本のLGBTブームには悲観的です

――日本でもLGBTという言葉も広く知られるようになり、セクシュアル・マイノリティを取り巻く現状、社会の認識はここ数年でめまぐるしく変化しているように思えます。森さんはどう感じますか

ちょっと悲観的ですね。実感として「めまぐるしく変わって」なんていないと思う。現に僕はまだ法的には結婚も子育てもできませんし。

僕、すごい楽観的だったんですよ。4、5年の内にもっとドラスティックに変わるって思ってた。だから実際は全然進んでないと感じてしまいます。僕がせっかちなだけかもしれませんが……。

でも一方で、日本でもパートナーシップ宣誓制度ができる自治体は確実に増えてきているし、同性婚実現へ向けた議論も徐々にですが活発になってきていると思うので、僕も積極的に関わって盛り上げていきたいです。

――森さんの実感としては「まだまだ」なんですね。

そうですね。だから、怒ってるんです。急がなきゃっていう思いも強いです。

そういう意味では”怒り”の赤も入ってるかも。

――その怒りは、セクシュアル・マイノリティを取り巻く法整備が一向に進まないことに、でしょうか。それとも一人ひとりの内的な変化が感じられないことに対してでしょうか。

全部。どっちもですね。

ただ、すごく可視化はされてきてますよね。セクシュアル・マイノリティの存在自体や、暮らし、その中での願い……。みんなが、社会が気づいてはきていると思います。

だから、積もり積もって沸点にいったら、一気に変わるんじゃないかなとも思っています。楽観的すぎるかもしれないけど、その期待もすごくあります。

噴火口を目指す熱いマグマのように、楽しみながら真剣に、みなさんと一緒に上っていきたいです。

(取材・文 阿部花恵 / 編集・撮影:笹川かおり)

※後編は近日中に公開します。

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家族のかたち」という言葉を聞いて、あなたの頭にを浮かぶのはどんな景色ですか?

お父さんとお母さん? きょうだい? シングルぺアレント? 同性のパートナー? それとも、ペット?

人生の数だけ家族のかたちがあります。ハフポスト日本版ライフスタイルの「家族のかたち」は、そんな現代のさまざまな家族について語る場所です。

あなたの「家族のかたち」を、ストーリーや写真で伝えてください。 #家族のかたち#家族のこと教えて も用意しました。[email protected] もお待ちしています。こちらから投稿を募集しています。

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www.huffingtonpost.jp/2018/02/05/eiki-mori-family-regained_a_23353057/

Devin Nunes Orders Physical Wall Built to Separate GOP Staff from Dems on House Intel Committee

Devin Nunes Orders Physical Wall Built to Separate GOP Staff from Dems on House Intel Committee
Devin Nunes

Devin NunesHouse Intelligence Committee Chair Devin Nunes (R-CA) is planning to construct a physical wall to separate GOP staffers from Democrats.

This sounds healthy. CBS News reports:

It’s expected to happen this spring.

For now, some Republican committee members deny knowing anything about it, while strongly suggesting the division is the brainchild of the committee’s chairman, Devin Nunes, R-California.

“I’m not part of that decision,” said Rep. Mike Conaway, R-Texas. “You’ve got to talk to Devin. I don’t know what they’re trying to do one way or the other.”

“I swear to God I didn’t know that,” said Rep. Tom Rooney, R-Florida, when asked about the plan. While acknowledging a wall might not be constructive for the committee’s work, he said, “The level of trust and the level of everything down there is – it’s poison. It’s absolute poison down there.”

The Office of Congressional Ethics is also reportedly investigating the entire Republican staff.

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Devin Nunes Orders Physical Wall Built to Separate GOP Staff from Dems on House Intel Committee

物議の「アルマーニ標準服」価格表が判明 夏・冬服、着替えなど一式で9万円

物議の「アルマーニ標準服」価格表が判明 夏・冬服、着替えなど一式で9万円

中央区立泰明小学校の「アルマーニ標準服」が、物議を醸している。中央区教育委員会は2月8日夕方、記者会見を開いた。島田勝敏教育長は、保護者から選定への疑問や「高すぎる」という苦言が寄せられたことについて、「教育委員会として、学校に対して舵取りが甘かった」と責任を認めた。

中央区の島田勝敏教育長

記者たちからは、アルマーニがデザインを監修した標準服の「値段」について、疑問が相次いだ。

記者会見後に配布された資料によると、たとえば身長130センチの男子児童向けの上着(2万5920円)、半ズボン(冬用9180円・夏用8964円)、シャツ(長袖5616円・半袖5400円)、帽子(夏用2916円・冬用2916円)を買うと、それだけで6万円を越える。女子用(ブラウス・スカート)のセットだと6万6000円超えとなる。(全て税込み)

公開された価格表

中央区が公表した、「アルマーニ標準服」の価格表

なお、現在の標準服は上着、ズボン(スカート)、シャツ(ブラウス)、帽子の4点で男子は1万7755円、女子は1万9504円だという。

ここに着替えのシャツやズボンを加えれば、実際にはもっと出費が多くなるだろう。「必ず買わなければならないわけではない」(教育委員会)とはいえ、スモック(3240円)やセーター(9180円)、ベスト(8640円)、ソックス(冬用810円)なども用意されている。

標準服は「絶対に買わなければならないものではない」とされている。だが実際、泰明小学校に通う児童の中で標準服を着ていない子は「ほぼいない」(教育委員会)という。

この値段を、教育委員会側はどう捉えているのか。

島田教育長は「中央区の平均価格に比べれば高いという認識」だと話す。この価格を、教育委員会が把握したのは11月24日の直前。この段階で、事態は後戻りが難しくなっていたという。

伊藤課長によると、価格が判明した後に対応協議した案の中には、アルマーニ標準服ではなく「もともとの標準服」を使う案も出た。

しかし、業者に問い合わせたところ、「もともとの標準服」は、もう生産が間に合わない状況だった。校長の連絡で、業者がすでに製造ラインを止めてしまっていたのだという。さらにアルマーニ標準服が生産に入っていたという。

島田教育長は「(事態を把握したときには)かなりの部分で動いてしまっていた。後手に回ったと反省している。教育委員会として、学校との距離感が甘かった」と語った。

教育委員会としては、その時点で変更をかけた場合、「最悪のケースでは、どこの標準服も手に入らない状態になる」と判断。そのリスクを回避するため、2018年の新入生については、アルマーニ標準服のままで行く方針を固めたのだという。

経緯は?

ところで、そもそも、「アルマーニ標準服」には、どんな経緯で決まったのか。

教育委員会によると、事態が動いたのは、2017年の夏前。校長から口頭で「アルマーニ社がデザインの監修を引き受けてくれることになったので、来年4月に向けて標準服の変更の準備を進める」と、教育長に報告があった。教育長からは「PTAや地域の方々と十分話し合って進めるように」指導した。

それ以前の詳しい経緯について、教育委員会はどこまで把握しているのか。

校長が、どこのどんな企業に、どんな基準で打診したのかについて、伊藤課長は「学校長が自分で任意にいくつかを選んで、個別に当たりました」と語った。

では、業者とのやり取りについては…。

伊藤課長は「これまで、アルマーニ標準服について、和田校長から文書での報告をうけたことはない」と発言。やり取りはすべて口頭だったと明かした。

「和田校長は業者名をいくつか口にしていましたが、正確性を期すため、ここでは答えられません。アルマーニなど業者と具体的にどんなやり取りがあったかなど、詳細は聞いていません」(伊藤課長)

校長は…

和田校長は業者の選定について、「校務をつかさどる校長が決定した」「おおよそのことが決まってから、PTA会長や役員の方々に報告したので、(PTAが)選定過程で関わることはなかった」などと述べている。

和田校長は2月8日、アルマーニ標準服の導入についての文書を、学校のサイトで公開。「これからの泰明小学校を思い決断したこと」と改めて表明した。また、「11月の文面で十分に思いが伝わらなかったことを反省し、残念に思っております」述べた。

また、「説明が足りなかったこと、タイミングが遅かったというご指摘については謙虚に受け止め、これからもご関係の皆様には、丁寧に説明を行って参ります」と綴っている。

アルマーニ標準服の導入経緯や、業者とのやり取りなどについては、和田校長が誰よりもよく知っているはずだ。和田校長の説明が待たれる。

《これまでの経緯》(教育委員会の資料より作成)

2017年9月22日

新入学予定者向け学校説明会で、来春から標準服を変更すると説明があった。標準服のサンプルが示されたが、価格は未定だった。

10月2日

伊藤課長が泰明小を訪ね、校長から標準服変更の経緯、考え、価格見通しなどを聞いた。

伊藤課長は「保護者が誤解している様子なので、正しい情報を伝えて、誤解を払拭する必要がある」と申し入れた。

校長は「10月7日の運動会が終わったら、趣意書を作成して、保護者に配布する」と答えた。

10月10日

区長宛てにメールがあった。「標準服の変更を、校長の権限で、関係者の了解もなしに進めてよいのか」という趣旨だった。

11月14日

伊藤課長が泰明小PTA関係者と面会し、これまでの経過について尋ねたところ、「7月のPTA理事会、9月のPTA評議委員会で説明をしている。9月22日の学校説明会でも話しているので、保護者に説明するようお願いした」との話を聞いた。

11月17日

学校長が全在校生の保護者あての文書「平成30年度からの標準服の変更について」を出した。

11月20日

泰明小の保護者から匿名電話。「なぜアルマーニなのか。校長はビジュアルアイデンティティーを言うが、違うと思う。在校生にも卒業生にも何の説明もない。同窓会でも一切話がない」といった内容。

11月22日

区長への苦情メール。「親の経済的負担が大きい」との趣旨。

11月24日

「アルマーニ標準服」の価格表が配られる。

11月29日

教育長が校長を呼び出し、説明が不十分だと指導。アルマーニ標準服を中止した場合の影響や、もともとの標準服の販売ができるかを確認するよう指示。

12月1日

校長は、ラインがないので現行標準服は作れない、すでにアルマーニ標準服が本生産に入っていると回答。

12月4日

泰明小で全体保護者会。校長から、保護者に非礼があったことのお詫び、校長としての思い、今後も保護者に丁寧に説明していくので、いつでも校長に尋ねてもらいたいと説明。また、在校生には新標準服は適用しない旨を説明した。その場では保護者から意見も質問もなかった。

12月25日

保護者から電話で苦情「兄弟で通学しており、標準服の負担が大きい」

www.huffingtonpost.jp/2018/02/08/aruma-ni-kakakuhyou_a_23356353/

Brown & Out Festival to begin February 9th in L.A.

Brown & Out Festival to begin February 9th in L.A.

Brown & Out Fest IV will take place February 9th- March 4th at the Casa 0101 Theater in Los Angeles. This theatrical event has served to celebrate the LGBTQ Latinx community. Last spring, Real Women Have Curves writer Josefina López taught an LGBTQ playwritting workshop in Boyle Heights and helped students create 10 short plays. As an organization, they hope the productions will help increase a sense of community for LGBTQ Latinx people by portraying them with actors who look and identify like them. The following ten plays will be featured with a special Valentine’s Day performance on February 14th at 8pm.

  • He Said, She Said, They Said by Jaime Mayorquin
  • Girl Misinterpreted by Josefina López
  • Twinks & Boobs MC by Raymond Arturo Perez
  • L. U. G. by Claudia Duran
  • Angelito by Gilbert Salazar
  • Scratching the Surface by Patricia Zamorano
  • When Boyz Cry by Abel Alvarado
  • Almost Family by Matthew Benjamin Ramos
  • Young Dudes by Corky Dominguez
  • Cochino by Richard Villegas Jr.

For more ticket information follow this link.

www.eventbrite.com/e/brown-out-fest-iv-tickets-42342972972

 

February 8, 2018

www.glaad.org/blog/brown-out-festival-begin-february-9th-la

10 Men from Team USA Strip Down for Cosmo: WATCH

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men team usa

Skier Steve Nyman, snowboarder Hagen Kearney,  bobsledder Evan Weinstock, skier Travis Ganong, speedskater Joey Mantia, skeleton racer John Daley, skier Gus Kenworthy, paralympic skier Andrew Kurka, luger Chris Mazdzer, and luger Tucker West strip down for Cosmo while delivering their best pick-up lines.

Need we say more?

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